花のベッドでひるねして
とにかく眠くて眠くて、でも起きていたくて目を開けているこの時間は、もうほとんど夢と変わらないんじゃないかなぁと思う。
眠りにつく前にすきな本を読んだり音楽を聴いたりして、時々すきなひとたちの顔を思い浮かべている時間がいちばん幸せな気がしてる。
ループ橋
小雨が降っていて、忘れた傘よりも新しい傘との出会いにわくわくして、淡い花柄の傘を手に取った。
食欲が急に落ち着いて胃が空っぽになってる。
楽しみが増えて、静かにしていても緊張したりあったかい気持ちになったりしてすごい。
繰り返し聴いていたのが偶然雨と空の歌だった。
13ヶ月と13週と13日と満月の夜
あたらしい本は布団であたためてあって、手元にはキッチン。
もう読まなくても思い出して触れられそうな冷たいタイルや夜中にぶーんと音が鳴る冷蔵庫。
袋ラーメンに具をいっぱい入れて出している、アパートの一室にあるラーメン屋さんが出てくるのはどの話だったかな。
最近は月にまつわるものを気にしがち。
Veronika
きのう、仕事前に立ち寄ったカフェで、大学生の頃にアルバイトでとてもお世話になった方が
「かおりちゃんが仕事始めるときに、他のフェローみんなに“お願いします”って言うの、他の店舗にも拡がって、いまでも続いているんだよ。」
と教えてくれた。
わたし自身、すっかり忘れていたことだったので最初は驚いたけど、そのあとでじわじわ嬉しくなってきた。
思いがけないプレゼントをもらったみたいで、昔のわたしにありがとうと思ったし、わたしの姿を見たり声を聞いたりして、それを覚えてくれていたひと達にも、ありがとうと思った。
永い夢
街灯がやけに眩しく感じた夜だった。
わたしの好きな小説が、友達の名前の由来だと知って、不思議な気持ちになった。
今度会ったら「そう、あなたを故郷の国につれていってあげる。あなたが望む世界中のどんな国にでもつれていってあげる。髪にきらきら光る飾りをつけてあげる。大きなお城をたて、死ぬまで一緒に住もう。絶対に、絶対に、お互いをみすてないでいよう。」約束する 全部君だけのオレンジ
月とドーナツ
一週間をほとんど乗り切って、カフェに滑り込んだ。
同じような人たちが並んでいて、たくさんのオーダーに追われながらも店員さんはにこにこしていて、やっぱりこのお店は好きだなぁと思った。
あたたかいミルクティーを飲んで、クッキーを食べたらほっとして、帰り道にちょっとだけ涙が出た。
飴
きょうのお昼過ぎ、雨上がりの空が結構濃い水色で、イヤフォンからはご機嫌な音楽が聴こえていて、深呼吸したら喉から肺まで冷たくなった。
これからは良いことしか起きないような気がした。